愛媛県建設業厚生年金基金

EHIME KENSETSU KIKIN.

財政運営の弾力化措置について

 19.20年度と2年続いた大幅なマイナス運用で、合計70億円もの運用損失を計上することになりました。これは、資産運用を行なっているほとんどの企業年金でも同様の状態に陥っています。国ではこの状態を以下に記載する弾力化措置によって支援しようとしています。

1.最低責任準備金の算定に用いる利率の見直し(期ズレの解消)

  • 厚生年金本体の実績利回りを基に決定されている最低責任準備金の利率については、最大1年9ヶ月の乖離(期ズレ)が生じており、その期ズレを解消します。
  • 継続基準において従来の最低責任準備金との差額を「最低責任準備金調整加算(控除)額」として決算上に計上します。

調整金(最低責任準備金調整加算(控除)額) = (2) − (1)

(1) 現行基準の当該年度末決算時の最低責任準備金
(2) 平成11年10月から当該年度末までの最低責任準備金の付利利率について現行の適用期間を1年9ヶ月前倒して算出した額

イメージ図

  • 上記(2)に用いる付利利率は、当該事業年度の翌事業年度の8月上旬に公表される厚生年金本体の決算報告書における時価ベースの実績利回りを用いる。
  • 調整金の計上は平成21年度決算からとする。ただし、平成20年度財政検証に基づく財政計算のみ最低責任準備金調整加算(控除)額を計上することができる。そのため、平成20年度財政検証に基づく財政計算において、調整控除額となることが見込まれるため、不足金が圧縮されます。

2.下方回廊方式

  • 財政検証において継続基準に抵触し、不足金を解消する場合、許容繰越不足金を上回る部分のみ解消することが可能とされました。
  • 平成21年3月末から平成24年3月末基準の財政検証による場合に適用される。ただし、財政再計算や加入員2割変動等による期中の変更計算には適用されません。

イメージ図

3.掛金引上げの猶予

  • 「長期運営計画」を四国厚生支局に提出した場合は、最長平成24年3月31日まで掛金の引上げが猶予されます。
  • 財政再計算などの財政検証以外の財政計算についても猶予が可能。
  • 標準掛金、加算掛金、特別掛金は猶予が可能。(免除保険料率の変動は対象外)

イメージ図

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長期運営計画について

◆長期運営計画の目的

 長期運営計画は、厚生年金基金が、自らの財政状況等の分析及び今後の事業運営のあり方の検討を踏まえた長期計画を策定し、長期的に持続可能な事業運営を図ることを目的としています。
 自らのあり方の検討という意味で、長期運営計画は、運用環境の悪化(外的要因)など日本経済全体が等しく被った外的要因による積立不足等の解消よりも、予定利率等の制度設計、厚生年金本体の運用も考慮した運用方針、加入員数の減少等の基礎構造等の基金としての問題点(内的要因)を解消することが目的とされています。
 このため、内的要因に関する対応策は策定する必要があるが、平成19年度及び20年度における運用環境の悪化に起因する積立不足の解消策を講ずる必要はなく、基金は掛金引上げが猶予されている期間内に対応策を準備し、期間終了後には可能な限りその実現に努めることとされています。

◆長期運営計画の策定手続き

 長期運営計画は、「現状分析」と「実施計画」から構成されており、策定にあたっては、十分に検討を行った上で、平成22年2月末までに代議員会での議決が必要となります。
 また、策定後は加入員等への周知に努めることとされています。

[ 現時点で示されている長期運用計画の概要 ]

構成要素

分 析 項 目

留  意  事  項

基金の現状について

  1. 制度設計
    • 予定利率(プラスアルファ部分)
    • 掛金水準(プラスアルファ部分)
    • 給付水準(プラスアルファ部分)
    • 特別掛金(代行部分、プラスアルファ部分)
  2. 運用の方針
    • 代行部分(目標利回り、政策アセットミックス他)
    • プラスアルファ部分(目標利回り、政策アセットミックス他)
  3. 基礎構造
    • 業界の構造変化
    • 加入員数、成熟度の動向
    • その他基礎構造について
  4. その他
  • 運用環境の悪化という外的要因以外の基金の内的要因による問題点を分析する。
  • 基金の現状に基づいた10年間程度の将来見通しを適宜策定し、参考とする。
  • 直近5年間程度の決算における差損益の要因を適宜分析し、外的要因と内的要因はそれぞれどの程度であったかを分析して参考とする。
  • 過去に実施した給付設計の変更、予定利率の引下げ又は給付減額等の制度変更について、当該制度変更の財政効果を適宜評価し、参考とする。

実施計画の方向性について

  • 内的要因を解消して将来運用環境が回復した際に財政の健全化が図られような対応策を検討する。
  • 掛金引上げ猶予期間終了後に開始するような実施計画を定める。
  • 精緻なシュミレーションを完成させるのではなく、基金の今後の大きな方向性を示すような計画とする。
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